2013年10月25日金曜日

グループ翻訳

 新たに仲間に加わったemiです。よろしくお願いします!
1発目となる今回は“グループ翻訳”についてお話したいと思います。

 映画の場合は1作品につき1人の映像翻訳者が担当しますが、ドラマシリーズでは複数の翻訳者が手掛けることがしばしばあります。その昔、まだ映像翻訳の“え”の字も知らなかった頃、テレビで「アリーmyラブ」を見ていて、日本語制作スタッフ欄に数人の名前があるのを目にし、数人で訳すってどうするんだろう?会議でも開いて意見を言い合いながら1個(枚)ずつ字幕を作るのかなー?などと思っておりました。(そんな人いない?)しかしこれは間違い。ほとんどの場合1つのエピソードは1人の翻訳者が担当します。

 では、なぜ1つのシリーズを複数の翻訳者が手掛けるのか。
まずは納期の問題があります。日数の問題で1人で全部訳すのは無理な場合です。時には5~6人でやることもあり、今週1本納品したのに来週にはもう話が5話くらい進んでいて、ストーリーを追うだけでも大変、なんてこともあります。

 次に、質を上げる目的があります。これ、私個人としては最近とっても多いです。以前は1人でシリーズ全話任されることも多かったのですが、最近は複数で相互チェックもしながら、というのが増えてきています。私1人では不安なのね…などといじけてしまいそうになりますが(笑)実は翻訳者側にもメリットはあるんです。私の場合は、元々知り合いの翻訳者と組ませてもらうことが多いです。その翻訳者は私にとっては“身内”です。納品後、エージェントやクライアントにミスを指摘されるより、この身内に指摘してもらうほうが、うーんと気楽!しかも先方にはミスがバレません(笑)また、解釈に不安がある場合に、ちょっと見てもらえる?といったことが簡単にできます。相互チェックに関しては追加料金が発生しませんが、そういうわけで納得できちゃいます!それに、なんといっても共同作業の中で、自分の引き出しにはない語彙に触れられるのは、大いに刺激になります。

 yokoとは同じエージェントに登録しているので何度もコラボしました。実は現在も1本進行中。オンエアが近づいたらご紹介したいと思います! emi

2013年10月20日日曜日

ミチコの部屋 vol.2

ようこそ、ミチコの部屋へ。

 ミチコの部屋第2弾となる今回は、新しいメンバーを迎え『映像翻訳者』を徹底解剖してみたいと思います。Tri-logueの映像翻訳者3人は、面白いほど、まったく別の個性の持ち主・・・(笑)

 さて、3人とも翻訳学校を無事に卒業。 初めて仕事を手にするまでのプロセスは?

Izumi: 翻訳コースの修了前にスクールのスタッフと面談するのですが、そのときに「仕事ください」アピールをかなりしました(笑)。 私は英語のヒアリングに自信がなかったので、その分、日本語の文章力とフランス語で強力プッシュ。初仕事は世界の優秀CMに字幕をつける仕事でした。スクールだけでなく、友人知人にも「求む!映像翻訳の仕事!」と機会があるごとに触れ回り、実際に仕事につながりました。

Emi: 初仕事は学校の授業を終えて帰ろうとしていた時に、とある先生に頂いたものでした。謙遜でも何でもなく、たまたまそこにいた私が捕まった、という感じで!(笑) あとは学校のトライアルを受けまくりました。落ちることも多々ありましたが、やる気だけは見えたのか、次第にお仕事をいただけるようになりました。

Yoko: コース終了前に学校からの紹介でインターネットのコンテンツ翻訳の仕事をしていました。 でも学校頼るばかりではいけないと感じて、翻訳雑誌を買い込み、エージェントのリストを見ながら、片っ端から営業の電話をかけました。その中でピンときた会社の担当者に猛烈アピールをし、その場でお仕事をゲットしました!

 こうして3人の卵たちはそれぞれの個性で初仕事を手にしたのですね。
まとめてみると…

Izumi = いつでも、どこでも全力PR活動のマルチタレント
Emi    = 運と縁を着実にモノにするコツコツ路上シンガー
Yoko  = 鋭い嗅覚で敏腕プロデュ―サーを探しあてる体当たり芸人

こんなイメージです。
性格はもちろん、営業方法も違うこの3人が10年以上『映像翻訳者』として、生き残っているのには、やはり共通点があります。 最初の「絶対に仕事を得る」という強い気持ち。 進化し続ける「いい翻訳をしたい」という強い気持ち。 そして何よりも「根性」だと感じました。

 少々長くなりましたので、今宵はここまでに…
次回は初仕事のその後について聞いてみます!


【ミチコの豆知識】
映像翻訳のトライアルは、10分程度(長さはクライアントによる)の映像素材を実際に訳す方法が多いようです。素材を受け取り、決められた納期の中で指示に従って訳します。たいていの場合、スポッティングもチェック対象になり、申し送りも必要です。誤訳がないことはもちろんですが、指示どおりに訳していることが大前提。指示書は何度も読み返して確認しましょう。  michiko

2013年10月10日木曜日

スポッティングって?

 izumiです。emiが加わり、パワーアップしたTri-Logue!どうぞよろしくお願いいたします♪

 今回はスポッティングついて、ご説明します。以前、michikoが「完ぺきなスポッティングを目指す!」と意気込んでいましたね。そもそも「スポッティング」とは何なのか?これ、翻訳業界広しと言えども、字幕翻訳ならではの作業なのです。

 映像素材のセリフを字幕用に区切って行く作業を「ハコ書き(ハコ割り、ハコ切り)」と言います。字幕の基本ルールをおさらいすると、1秒につき4文字、1画面に出せる字幕は映画なら1行13~14文字×2行。(テレビやDVDでは16文字まで入れる場合もあります。)そのため、どんなにセリフが長くても、6~7秒で次の字幕に切り替えなければなりません。セリフが長ければ1画面に出し切れず、2枚(多くても3枚)に分ける必要があります。(字幕は1枚、2枚…と数えます。)「ハコ書き」とは、スクリプト(脚本)に字幕を切り替える位置の印を入れていく作業です。この印どおりに映像上のセリフを区切る作業を「スポッティング」と言います。ハコ(字幕)の始まり(イン点)と、終わり(アウト点)のタイミングを取り、映像に入っているタイムコードをもとに秒数を算出し、字数が決まるのです。このスポッティングを終えて、ようやく翻訳作業に入れるわけです。

 私の場合、映像10分のスポッティングを取るのに1時間近くかかります。これだけで半日~1日つぶれてしまうため、仕事が重なったり納期が短い時は、クライアントさんの了承を得てmichiko様にお願いしています。

 実は、ハコ書き作業は翻訳者の腕の見せどころでもあります。基本はブレス(息継ぎ)の位置で切りますが、それがうまく文章の切れ目であるとは限らず、結構おかしな位置でブレスが入ったりします。セリフの流れとブレス位置、カット変わり(映像のカットが変わるタイミング)のバランスを見つつ、ハコを切るわけです。おかしな位置で字幕が切り替わると、流れの悪いブツ切れの字幕になったり、読みにくい字幕になりかねません。

 では、翻訳者ではないmichikoは、どうやってスポッティングを行うのか?彼女に頼む時には、ハコ書きをせず、いきなり映像素材を渡します。michikoはそれを、ブレス位置とカット変わりを頼りに、ハコを切っていきます。セリフの内容は(ほとんど)気にしません。これがうまい具合にはまるのです!フランス語もロシア語もドイツ語も、聞き取れるのか!?というくらいタイミングよく切れている。それでも翻訳する時は、このまま全部使うことはありません。セリフの流れや字幕のバランスを見て、訳しながらハコをいじります。スポッティングがきれいにできていると、この直しがとてもスムーズ。というわけで、スポッターmichikoの存在というのは、翻訳者にとって心からありがたいのです。(もっと大事にしなきゃ…。) izumi

2013年10月2日水曜日

Tri-logueに新しいメンバーが入りました!

 10月からTri-logueに新しいメンバー、尾山恵美さん(emi)が仲間入りしました!
emiとyokoは日本映像翻訳アカデミーの同期。デビュー当時から継続している勉強会も同じで、これまで何度か同じドラマでコラボもしています。好きな分野はヒューマンドラマだそう。涙もろいemiが泣きながら翻訳している姿が目に浮かびます!


Tri-logueは翻訳者3人とスポッター1人の新体制でパワーアップ!今後の活動にご期待ください。
(左から emi, yoko, michiko, izumi)





 上映中の字幕担当作品「ジンジャーの朝 さよなら、わたしが愛した世界を見てきました。

平日の午前中にもかかわらず、半数以上の座席を埋めるほどの観客が!主演のエル・ファニングとアリス・イングラート(ジェーン・カンピオン監督の娘)は若いながらも実力派。注目度はかなり高いようですね~。実際、スクリーンで見る2人の演技はすばらしかったです。
作業中に見ている映像は解像度が低く暗めなので、映画館のスクリーンとは別物です。背景の美しさや、強い瞳の演技に胸を打たれました。映画を観た方の感想をTwitterなどで観ると「観てよかった」という反応が多く、少しでもお役に立てたかと思うと、とてもうれしかった!もっともっといい字幕がかけるようになりたいと、強く思いました。 yoko





「ジンジャーの朝 さよなら、わたしが愛した世界」
http://www.gingernoasa.net/