2015年2月26日木曜日

アカデミー賞はご褒美♪

izumiです。2月23日に第87回アカデミー賞授賞式がありましたね。皆さん、見ましたか?
実は今回、字幕を担当した作品が2本もノミネートされていたのです!外国語映画賞の『イーダ』、長編ドキュメンタリー賞の『セバスチャン・サルガド/地球へのラブレター』です。以前も外国語映画賞に『ぼくたちのムッシュ・ラザール』がノミネートされたのですが、残念ながら受賞を逃しました。2本もノミネートなんて私には大事件なので、WOWOWに再加入しましたよ~!で、なんと、『イーダ』が受賞したのです!きゃ~!もう大興奮でした!

受賞もさることながら、友人知人が一緒に喜んでくれたのが何よりうれしかったです。授賞式は(カタチだけ)仕事をしながら1人で見ていたのですが、受賞が決まった瞬間、TwitterやFBに「おめでとう」のメッセージを次々といただきました!映像に限らず他の分野の翻訳者、まったく業種の違う方々、面識のない方にまで温かい言葉をいただき、じ~んとしました。これがSNSを本格的に始める4~5年前なら、ここまで盛り上がらなかったと思います。

正直なところ、ノミネートされた作品は縁あって私のところへ来ただけです。もう少し大御所の翻訳者さんなら名指しで頼まれることもあるけれど、私の場合、たまたま付き合いのある会社が買い付けたから、仕事が舞い込んだというだけ。それでも、これだけ大きな賞を受賞すると、いろんな人が喜んでくれて、私の仕事も知ってもらえる。これって12年がんばってきたご褒美かな~。あっという間の12年だったけれど、いろいろありました!山あり谷あり谷あり谷あり…みたいな。ホント、続けてきた自分、えらい!次の12年もがんばろ!そして、同業者とは喜びを分かち合える関係でいたい♪そんなことをつくづく思ったのでした。

最後に、アカデミー賞脚色賞のグレアム・ムーアのスピーチが心に響いたので、シェア♪
”Stay weird, stay different!”
http://mashable.com/2015/02/23/graham-moore-oscars-speech/

2015年2月10日火曜日

字幕がラクって大間違い!


 翻訳学校の修了間際に、吹き替えか字幕かどちらを専門にやっていこうかと考えた時期があったのですが…告白します。私は愚かにも「字幕のほうがラクそう」と思って字幕翻訳者の道を歩み出したのでした。(ごめんなさい、ごめんなさい!)

 皆さんはとっくにご存じでしょうが、字幕翻訳には1秒4文字ルールがあります。当然、原音の情報をすべて字幕にすることは物理的に不可能。そのために翻訳者はセリフの中から本当に必要な情報を抽出して、さらにそれを滑らかな日本語訳にしなければならないわけです。「字数が限られているから、情報が削れる=ラクができる」。出だしから、愚かな考えを持っていた私はいきなり壁にぶち当たりました(当然です)。

 字幕に出せる情報が少ないということは、当たり前ですが、原音の情報を訳者が勝手に取捨選択していいわけではありません。ひとつひとつのセリフの中で脚本家は何を一番伝えたいのか、ストーリーを追うために必要な情報はどれなのか。こういったことをじっくり考え、理解して訳を作らないと視聴者は迷子になってしまうのです。

 確かに字幕翻訳では訳しにくい情報を削ることはできてしまう。でも、それはすぐにバレます。見る人が見れば、「逃げの訳」だと簡単に分かります。何よりマズいのは、そうして作った字幕は、とても不親切で身勝手なものになってしまうということ。そんな字幕がそのまま世に出回ることはめったにないと思いたいのですが…。

 そんなわけで、もし字幕と吹き替えのどちらを専門にしようか悩んでいる学習者が読んでくれているのなら、私のような愚かな勘違いをしないでくださいね。浅はかだったあの頃の私の自戒を込めて…(ごめんなさい、ごめんなさい!) yoko

  
yokoが講師を担当するセミナーです。お申し込みはまだ間に合います!!
2月28日(土)13時~15
「作品と共に泣き笑い~字幕翻訳という仕事~」